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素晴らしい傑作漫画は数あれど、僕が結構前から熱烈なファンの漫画がある。
それがアニメ化もされているサッカー漫画【ジャイアント・キリング】である。

【ジャイアント・キリング】とは番狂わせ、大物食いを意味し、
弱小サッカークラブが主人公の監督のもと、成長躍進していく物語である。

サッカー漫画なので魅力的なキャラクター、手に汗握るゲーム展開、
個性際立つ敵クラブおよびプレイヤーは存在し、単純なサッカー漫画としても面白い。

しかし、この漫画のいちばんの面白いところは、主人公が監督であり、
組織論、マネジメント論を深く示唆する漫画なところだ。

クラブは経営者、スポンサー、監督、コーチスタッフ、選手、サポーター
様々な人が成り立って成立している。

どうすればクラブが強くなるか、
どうすれば勝てるのか。
どうすれば選手が活躍できるのか。

僕らのようなサラリーマンも容易にぶち当たる組織という壁。
それをサッカーというものを通して深く考えさせられる素晴らしい漫画である。

チームの中の自分の役割。
有機的にクラブが機能するためには何が必要か。
誰の為のサッカーで、誰の為にプレイしているのか。
選手がモチベーション高く最大限のパフォーマンスを発揮する為にはどうすればいいか。

監督という経営者やスポンサーともやりとりをしながら
現場をしきり、選手というプレイヤーの能力を最大限に引き出すマネジメント。
『一丸』とはどういうことかを巧みなストーリーの中で見事に織り交ぜる。

僕らのようなサラリーマンでも、上司のマネジメントや会社との軋轢
売り上げを上げる為には?自分のパフォーマンスを出し切るには?
ぶちあたったり、悩んだり、憤ったりすることがあるだろう。

この漫画を読んでいると、自分の会社や組織、マネジメントにも
大いに共感、参考になる部分が多い。

組織とは何か。
チームとは何か。
マネジメントとは何か。

【ジャイアント・キリング】はまさに組織論の漫画である。
素晴らしい漫画です。オススメです。
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by ground0803 | 2011-04-09 00:13 | 書籍
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ものすごく共感する言葉がある。

それは自分がそう思っていたから、共感したのかもしれない。
もしくは自分もそう思いたいから、共感したのかもしれない。

金城一紀という小説家がいる。
『GO』が最も有名な小説家だ。

僕は彼の小説が大好きで、新刊が出れば
すかさず買うということを長い間繰り返している。

その中でゾンビーズシリーズというものがある。
いかにもバカバカしく、間抜けな物語っぽい匂い満載だ。

実際バカバカしく、間抜けな物語だ。
オチコボレ男子高校生たちがドタバタ活劇を繰り返しハッピーエンド。
取り立てて深い感動もすることなく、笑いありのライトエンターテイメント小説だ。

現在は新作も含めて4冊刊行されている。
レヴォルーションNO.3
FLY,DADDY,FLY
SPEED
レヴォルーションNO.0

僕はこのゾンビーズシリーズが大好きなのだ。
それは金城一紀の紡ぐ言葉にどうしようもないくらい共感してしまうからだ。

なんでだろうなあって考えてみると、
きっと僕は金城一紀に、ゾンビーズ軍団に自分を重ねたいと思っているからなのだろう。
自分を重ねてるじゃなくて、重ねたい。

物語の中でオチコボレ男子高校生ゾンビーズは
どうしようもない高校でもがき、苦しみ、怒り、叫び、走る。

彼らはボーダーを超える。越えようとする。
それは社会であったり、慣習だったり、常識だったり、ルールだったり、規則だったり
ちっぽけな名誉であったり、どうでもいい保険であったり。

大きなシステムや壁に、仲間と転がりながら、ヘラヘラ笑いながら、立ち向かう。
その戦いはあまりにも小さく、決して大きな変化など起きない。

でも、それでも彼は自由になるべく、走り続け、叫び続ける。
僕はきっと憧れているんだろうなあ。こうなりたいって。
だから、きっと共感してしまうのだろう。

彼らが発する言葉は僕の全身に突き刺さり、沸騰して、泡ぶく。
一緒に走ったり、叫んだり、ヘラヘラしながら、この社会というシステムに戦いを挑む。

そんなことをしたいって、してやるんだって、でも、なかなかうまくいかない。
社会人になって、システムに組み込まれ、声を上げてもかき消される中でも
僕は物語に現れる生物教師米倉、通称Dr.モローの言葉に
彼らが触発されるように僕も触発されるのだ。

目を見張れ。耳をすませ。感覚を研ぎすませ。身軽になれ。飛べる。
準備を怠るな。グレイトエスケープ。


「君たち、世界を変えてみたくはないか?」
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by ground0803 | 2011-03-26 12:35 | 書籍
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最近読む本の10割が仕事本の中で、村上春樹の新作は別だ。
読むべき本を一通り制覇し、噛み砕き、自分の内部に取り入れたあと、ページをめくり始めた。

Book1、2を読んでからだいぶ時間が経ってしまったので、
記憶の隙間を埋めながら読むことになった。

600ページという膨大な量の割には、また村上春樹の他の著作よりもサクサク読めたのは、
ストーリーが極めてシンプルだったからだ。

ただ、ストーリーがシンプルであったとしても、
その背後にある村上春樹が描こうとしていたものは、どうだったのだろう。
難解だったのか、単純だったのか。

壮大なラブストーリーといえばそれまでだが、その物語、文脈、言葉の奥深くには
それ以外の要素も十分に感じることができる。

【1Q84】に限らず村上春樹の物語は
【世界は確かにそうなっているのかもしれない】という示唆を与えてくれることだ。

自分が存在するこの世界とは別にあるかもしれない世界
(言葉は陳腐だが、無意識下にある世界とも言い換えることができる)との
ひずみ、ゆがみをかいま見る。

その深く暗い深淵を覗きこむ作業が、
村上春樹の物語を読むということになるような気がしている。

Book3に関しては僕個人の感想で言えば、完全なエンターテイメントだ。
村上春樹独特の言い回しや描写、シークエンスは健在だが、
圧倒的にエンターテイメントだと思う。

それが良いのか、悪いのかは個々人の村上春樹に期待するものによって違うだろうけれども、
僕は今までにないくらい村上春樹の物語の中ではクリアな物語だった。

確かに物語の展開は予想できるし、大方その通りになる。
それが一体なんなのだろうか。
村上春樹に僕が期待しているのは前述したような
【世界は確かにそうなっているのかもしれない】という示唆を与えてくれることだ。

居心地の悪い、空気が肺に届ききれていないような不安定さ、不完全さ、違和感を
村上春樹の物語を通して この世界と村上春樹が描くような世界とのあいだにある
深く、暗い溝を恐れながら、見てしまうのだ。

それはひどく観念的で、不明瞭なものだ。

Book3では今までのそれとは違う。
正確にいえば、そうなのだが、今回は森の奥深く消えてしまうものではなく、
雲間のあいだから見える月のように、【見える】形だった。あくまで個人的には。

さて、果たしてBook4はあるのだろうか。
伏線うんぬんではなく、僕はこの【1Q84】に描ききれていない、
もしくは描いていないであろう物語を知りたいと思う。

それがどんな物語であれ、文章であれ、表現であれ、言い回しであれ、知りたいと思う。
それを感じさせてくれたBook3は僕の中では、嬉しい限りだった。

今日、月は見えない。
数はいくつだろう。
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by ground0803 | 2010-04-20 22:08 | 書籍
変な時間に目が覚めた。

なので、日曜日に本屋さんへ行ったときに、チェックしておいた品をアマゾンで購入。
(なんで本屋で買わなかったかは特に深い理由はない)

社会人になって明らかに一括購入が増えた。

漫画もCDも何もかも。

良いのか悪いのかよくわからないけど、まあ、いいか。

お金はあまり使いたくないんだけど、本にはかけちゃう。
音楽は控えないとな。。。最低限は買うけど。

あと、大きな買い物もしたい。

ソファ、カメラ、旅行。




どうやら僕は物欲が高いそうです。
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by ground0803 | 2008-06-03 02:30 | 書籍
本のレビュー。

僕が好きな作家に水野敬也という男がいる。
この男はバカを大まじめにやるのである。いつも。

彼の著書や企画、映像などどれをとってもバカバカしい。
でも、好き。中でも好きなのはミズノンノという企画。
お暇な方は見てほしい。リボーンである。

ミズノンノ

そんな著者の本がこれ。


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夢をかなえるゾウ

これは一種の自己啓発本、自己改革小説なんだけども、今までのありふれた自己啓発書の類いとはちょっと違って、面白い。ガネーシャというインドの像の神様(なぜか関西弁でニート)が出す課題を何をやっても三日坊主のサラリーマンに指南していくというもの。

彼のやりとりが面白くて、すらすらとページがめくれる。
ただ、時折グサッと来るような一言をかましてくる。

当たり前のことをやること。
それを続けることの大切さ。

言っていることは他の本と変わらない。
ただ見方を少し変えただけで、こうも心に残るものかと。

ポップな小説としても読める代物。

あーガネーシャ、来ないかなあ、俺のところにも。
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by ground0803 | 2008-04-13 21:44 | 書籍
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伊坂幸太郎最新作

ゴールデンスランバー

ビートルズ曲名がそのままタイトルになっている本作。
最近、仕事関係の本ばかり読んでいるので、ちょっと前に大量に小説を購入。
「小説」が読みたい時期なのです。その最初の一冊目がこれ。

物語としては、ある日首相が仙台で暗殺されるところから始まる。
主人公の青柳は大学時代の友人に呼び出され、こう言われる。

「お前、オズワルドにされるぞ」

青柳は首相暗殺の犯人のぬれぎぬを着せられてしまう。
そこから青柳の逃走劇が始まる。

伊坂幸太郎がエンターテイメントに徹したらどうなるか。
これが今作のテーマだったらしい。

レビューを読むと大絶賛も多いけど、
正直にいって、自分の感想としてはまあまあ。
☆三つくらい。

でもね、めちゃくちゃ構成はしっかりしてるし、伏線の貼り方や回収は見事。何より読者を飽きさせないテンポのいい文章。これだけでもじゅうぶんに読む価値はある。これって意外に気づかないけど、すごいことだと思う。
それに面白いんですよ。決してつまらないわけではない。

じゃあ、なんで?というとご都合主義な感じがどうしても否めないから。
個人的にはね。

それがどうしてもひっかかった。
たぶん、映画化とかしちゃったら間違いなく駄作に終わる感じ。
余談ですが、伊坂幸太郎の「アヒルと鴨のコインロッカー」の映画はとても好きです。

閑話休題。

まあ、でもケネディ暗殺を下敷きにしてるところとかも面白いし、ラストシーンはちょっと胸にきました。こういうラスト僕は好きです。これも見事な伏線があってこそのラストシーン。ここは見事だなあと思いました。

どちらにしても、読む価値は多いにある本だと思います。

残りの本もちょくちょくレビューしていきます。
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by ground0803 | 2008-04-11 01:35 | 書籍